梅毒とは

もと子ちゃん 普通

梅毒ってどんな病気なの?

先生 普通

性行為によって感染する病気の一つで、世界史上例を見ない早さで全世界に広がった感染症でかつては今のような進行に数年かかる弱毒性ではなく数週間で死に至る強毒性の致死性の高い病気だったんだ。

昔は不治の病として恐れられていたけど、治療薬となるペニシリンが発見されて以降は早期の治療によって完治するようになったんだけど、逆に治療法が確立されたため先進国では恐怖が薄れていることが問題視され日本でも年々感染者が増加しているんだよ。

梅毒は何年もかかって症状が進行し、症状は「3週間後」「3ヶ月後」「3年後」と病期によって変化し感染後3ヶ月経過すると、目立った症状はなくなりますが病原体は体の中で増殖し10年程度経過すると、心臓、血管、脳など重要な器官にも影響を与えます。

放置すると、心臓や血管が侵されて心不全を起こしたり、脳や脊髄が侵され、麻痺や精神錯乱を起こして死亡します。

妊婦が感染していると母子感染し新生児に感染し先天梅毒となり、出産時に死亡したり奇形になる可能性があります。

病原体はどんな細菌なのか?

はじめ君 照れ

梅毒ってどんな菌なの?

先生 解説

病原体は正式名「梅毒トレポネ−マ」と呼ばれる細菌で、直径は0.1~0.2 μ、長さ6~20μの屈曲した螺旋(らせん)状の菌で、通常の顕微鏡では見ることが出来ず暗視野顕微鏡でやっと観察することができるんだ。

特殊な環境下でないと生存することができず一般的な細菌と違い試験管内の培養はできないんだけど、何故かウサギの睾丸内で培養するこができる変わった菌でね、培養が困難なので研究が進まず病原性のメカニズムはほとんど解明されていないんだよ。

感染経路「どんな行為で感染するのか?」

もと子ちゃん 普通

どんなことするとうつっちゃうの?

先生 普通

感染者の粘膜との接触で感染するので、セックス、オーラルセックス、アナルセックスなどで感染する他、稀にだけど皮膚に傷があると血液を介しても感染するんだよ。

そして、妊婦が感染していると感染した母体から出産時に赤ちゃんにうつる母子感染を起こし産まれた赤ちゃんが先天梅毒になるんだ。

病原菌は、皮膚や粘膜の小さな傷から侵入し、血液に入って全身に広がります。

病原体が存在する体の部位はどこか?

第1期~第2期梅毒
粘膜や皮膚の病変部分に大量の菌が含まれているため、他の人への感染率が高くなります。
第3期~第4期
皮膚に菌が少なくなるため、感染率は下がります。

この菌は低酸素状態が生存環境なので人体から離れると長く生存できないため、感染経路は性行為などによる感染者の粘膜の接触や体液との接触に限られます。

粘膜の接触以外には血液を介しての感染もあるのでアナルセックスなど出血を伴う感染が増えていますが、保存血中でのこの菌の生存期間についての研究が進み、血液中の梅毒の発見が容易になった結果輸血による感染は減少しています。

妊娠中の女性が感染すると胎盤を通じて胎児に感染する母子感染があり、新生児の先天梅毒の原因となります。

梅毒の症状「どんな症状が出るの?」

はじめ君 照れ

梅毒がうつるとどんな症状が出るの?

先生 解説

この病気は感染後3~6週間の潜伏期間を経て、時間の経過とともに病期に分かれ症状も変わっていくんだ。

病期には感染後3週間後の第一期、感染後3カ月経過の第二期、感染後3年以上経過の第三期、感染後10年以上経過の第四期(晩期梅毒)といった具合に時間の経過とともに進行するんだよ。

治療がなされないと時間の経過とともに症状が次々に出るが、症状が軽快する時期(潜伏梅毒)がりますがこれは治癒したわけではなくその間も梅毒は増殖しますが、この軽快時に治ったものとして放置され治療開始が遅れる場合があります。

後述の第1期、第2期の患者が最も菌を排出している感染者で、この時期の患者との接触が一番感染しやすくなります。

第1期(性的接触後1~12週)(感染して約3週間~9週間)

  • 性器や周辺い痛みの無い直径1cm程度の赤く硬いしこりができる。
  • しこりが潰れて痛みを伴わない硬い潰瘍ができる。

感染後、3週間程度で性器とか口の感染した場所に赤く硬いしこりやただれができ、足のつけ根やワキの下、首やふともも付け根のリンパ節などが硬く腫れます。

赤みを帯びた腫れ物は硬性下かんといいますが病原体の侵入した体の部分に現れ、性器に出ることがふつうです、時には口や肛門にも認められます。

感染箇所にできたしこりは、軟骨の硬さ程度のしこりで、小豆から人差し指の先程度の大きさで放置しておくと2~3週間で消えます。

この第一期のうちに治療せずに放置していると第2期の梅毒へと進行し症状が出ます。

第2期(性的接触後1~6ヶ月)(感染して約9週間~3か月)

  • バラ疹・・・エンドウ豆大の痛みもかゆみも無い赤い斑点が体中にできるが数週間で消える。
  • 丘疹・・・バラ疹から12週後、盛り上がりのある痛みもかゆみも無い発疹が体中にできる。
  • 粘膜疹・・・唇、口内、のどに灰白色の斑点ができ、斑点の中央部はジュクジュクとしたびらんが生じる。

病原菌が血液に入り、全身に広がり感染後3~12週ぐらいたつと、梅毒の病原体が血液の中に入って体中にまわり全身症状が出始めます。

全身の皮膚や粘膜に、できたブツブツや発疹はバラ疹と呼ばれ、胸や背中、手足に赤い大小さまざまな斑点が出ますが、早期の発疹は小さく全身の左右対称に出てくるのが特徴で足の付け根や脇の下や首などのリンパ節が膨大します。

その他、リンパ節の腫れや脱毛症状などが現れ、症状は3ヵ月から3年ほど続きますが、自然に消えその後しばらくは無症状の時期(潜伏梅毒)が続きますが、後で赤い斑点や痛みが再発することもあります。

  • 潜伏梅毒・・・皮膚や粘膜の症状が消えているが感染しており、検査をすると陽性反応を示す。

この第二期や潜伏期のうちに治療せずに放置していると第3期の梅毒へと進行し症状が出ます。

第3期(性的接触後3年)(感染して約3年~10年)

  • ゴム腫・・・皮膚、骨、筋肉や肝臓や腎臓の内臓に硬いシコリやゴムのような腫れができ、潰れると傷跡が残ります。

潜伏期では体調の良い時期が続きますが、皮膚や内容で病状は静かに進行し第3期梅毒になると心臓や血管がおかされて血流が悪くなり脳がおかされて錯乱したり麻痺(まひ)したり痴呆になったりします。

この時期には皮膚組織に大き目のしこりができま、結節性梅毒疹やゴム腫などと呼ばれています。

皮膚や内臓にできたゴム腫と呼ばれる症状が出ると関節炎が起こり、手足の感覚が喪失し、心臓や血管、脳、脊髄が侵され、身体各部の機能不全や痛みが起こります。

第4期梅毒(感染して約10年以上)

  • 病原体が心臓や中枢神経を侵し血流の不全や脳にも障害が出て、日常生活ができず死に至る。

心臓、血管、神経、目などに障害が出はじめ、神経症状、進行麻痺、痴呆症状、歩行障害、心血管症状、大動脈瘤、大動脈弁閉鎖不全などが現れます。

検査「どのように梅毒の感染を調べるのか?」

もと子ちゃん 普通

どんな検査をすれば良いの?

先生 普通

体内の病原体を調べるには病原体検査と抗体検査(血液検査)の方法があるんだ。

病原体検査と抗体検査(血液検査)の違い

病原体検査
病変部に多数菌が存在する第一期や第二期では病変部から検体をとり顕微鏡観察をする方法だが、現在はほとんど実施されていません。
抗体検査(血液検査)
血液を採取し血液中の抗体を調べ、病原体の存在している場合は陽性、存在していない場合は陰性と判定します。

梅毒の性病検査には、男性の場合、梅毒の病原体を顕微鏡で観察する方法と血液検査があります。

このうち、病原体である梅毒トレポネーマを分泌液の中から顕微鏡で確認する方法は検査が困難であり、検出率も低いのであまり行われていません。

血液検査で行われる検出法は2通りあり、それぞれSTS法とTP抗原法と呼ばれ、どちらも梅毒の病原体によって血液中に生じる抗体を調べる検査で感染後に抗体ができるまでの期間を経過してからではないと正確な結果を得られません。

STS法とTP抗原法の違い

STS法
STS法ですが、梅毒の病原体によって生じるカルジオリピンの抗体を調べる検査です。

抗体の出現が感染後2週間から4週間と早いため、早期発見をすることができる検査です。

梅毒の治療を終えた後、完治しているかどうかの判定にも用いられます。

ただ、梅毒の病原体から直接生じる抗体を調べる検査ではありません。

よって、誤検出による陽性反応が出ることがあり、梅毒には感染していない慢性肝炎や妊婦の方からも陽性反応が出る場合があります。

TP抗原法
TP抗原法ですが、これは梅毒の病原体から生じる抗体の有無を調べるものです。

梅毒の病原体から直接生じる抗体なので、偽の陽性反応が出ることがほぼなく、確実な検査ができます。

欠点は抗体が出現するのが感染後6週間から12週間と遅いことで、感染の確認が遅れます。

また、この抗体は感染後に梅毒が完治してもずっと血液中に残るため、一度梅毒に感染した人はずっと陽性反応が出ることになります。

よって、治療後に完治しているかどうかを判定する検査には用いることが出来ません。

病院での検査の他、郵送検査があり「病院へ行く時間が無い、面倒だ」「プライバシーを守りたい、人に知られたくない」方はコチラがおすすめです。

治療「どんな治療をされるのか?」

はじめ君 照れ

検査が陽性だったらどんな治療をするの?

先生 普通

梅毒には抗生物質であるペニシリンが有効で、服用か注射により投与され第一期と第二期の梅毒であれば4週間程度で完治するよ。

第一期と第二期の治療では抗生物質ペニシリンを長期間(第1期で2-4週間、第2期で4~8週間)投与を服用します。

内服薬の種類

  • アモキシシリン  :4週間以上内服
  • ミノマイシン   :4週間以上内服
  • エリスロマイシン :4週間以上内服

第3期移行の神経梅毒の場合はベンジルペニシリンカリウム(1日1200~2400万単位)を点滴を静脈注射で10~14日間、もしくはセフトリアキソン(1日1g)を点滴静注で14日間治療します。

治療開始後、数時間~数日以内に発熱、悪寒、筋肉痛、頭痛、リンパ節の腫大などの副作用が出る場合もありますが急激な梅毒の死滅が原因であり安静にしていれば軽快するので梅毒の治療はそのまま続けられます。

予防「どうやって予防するのか?」

もと子ちゃん 普通

どうすれば予防できるの?

先生 普通

コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることが完全ではないが予防に効果的だ。

感染者、特に感染力の強い第 I 期及び第 II 期の感染者との性行為を避けることも大切だね。

自分の梅毒感染が気になったら

  1. 症状や自分の行為に心当たりがある

    性病は症状が出ないことが多いので、症状から自分で推察することはできません。

    自分が感染したかどうかを調べたい場合は検査を受けましょう。

  2. 陽性の場合

    検査結果を持って病院へ行き治療を受けましょう。