もと子ちゃん 普通

検査で陽性だったらどんな治療をするの?

先生 普通

治療と言っても病気によって様々だよ。

基本的には体内にはいった病原体を駆除する治療がなされるんだ。

例えば体内の病原体に対しては抗生物質や抗ウィルス剤の投与がなされるし、皮膚上のできものにはレーザーや凍結で切除するなどだ。

ただし、完全に駆除できない病原体もありその場合は永続的に抗ウィルス剤を投与し続けなければならないんだよよ。

病気別の治療方法と治療期間の目安

完治するか? 治療方法 治療期間
クラミジア感染症 完治する 抗生物質の投与 1週間~2週間
淋菌感染(淋病) 完治する 抗生物質の投与 1週間~2週間
咽頭クラミジア・咽頭淋菌 完治する 抗生物質の投与 2週間~3週間
HIV感染症・エイズ 完治しない 抗HIV薬の継続的な服用 永続
梅毒 完治する 抗生物質の投与 2カ月~3カ月(進行した場合は難治となる)
トリコモナス 完治する 軟膏、内服薬 1週間~2週間
カンジダ膣炎 完治する 膣錠剤、軟膏塗布、膣洗浄 2週間
性器ヘルペス 完治する 抗ヘルペスウイルス薬の投与 10日~2週間
尖圭コンジローマ 完治する 凍結、レーザーによる切除、薬の塗布 3週間前後
B型肝炎 完治する 抗ウイルス剤の服用 2カ月~3カ月
C型肝炎 完治する 抗ウイルス剤の服用 2カ月~3カ月

クラミジアの治療

喉でも性器でもマクロライド系抗菌薬、ニューキノロン系抗菌薬などの抗生物質を1〜2週間程度服用することで治療できます。

淋菌感染(淋病)の治療

淋病もクラミジア同様に抗生物質の投与で治療がなされますが、抗生物質が効かない耐性菌が多いことから現時点で有効なセフトリアキソン、セフォジジムといった抗生物質の注射で治療がなされ、治療開始から1〜2週間程度で完治します。

HIV感染症・エイズの治療

HIVは一旦体内に侵入すると体外へ排出することができないので、体内のウイルス増殖を抑え、免疫力を回復し、それを維持することが治療の中心となります。

抗HIV薬は3~4剤の内服薬を組み合わせて治療します。

抗HIV薬は大きく下記5種類に分類されます。

・核酸系逆転写酵素阻害剤
・非核酸系逆転写酵素阻害剤
・プロテアーゼ阻害剤
・インテグラーゼ阻害剤
・侵入阻害薬

梅毒の治療

梅毒の治療にはペニシリンという抗生物質が有効で治療に使用されますが、治るまでの期間は病気の進行状態によって変わります。

トリコモナスの治療

病原体であるトリコモナス原虫を駆除する薬による治療が中心となり、メトロニダゾールという薬が処方され約10日間服用し完治します。

カンジダの治療

カンジダの増殖を抑える薬を服用か患部への塗布により治療がなされ、患部に抗真菌剤の入ったクリームや軟膏を塗る、腟錠を患部に挿入する、抗菌剤の服用を医師の判断により選択されます。

性器ヘルペスの治療

病原体である単純ヘルペスウィルスを体内から駆除する治療がなされ、アシクロビル、バラシクロビルという抗HSV薬を服用もしくは注射により体内へ投薬したり、軟膏を患部に塗って治療しますが、神経の奥に潜んでいるウイルスは駆除できません。

尖圭コンジローマの治療

皮膚に感染した低リスクヒトパピローマウィルスの駆除のための治療が行われ、イボの外科的切除、液体窒素による凍結療法、炭酸ガスレーザーによる蒸散など外科的な治療や5FU軟膏、ブレオマイシン軟膏、イミキモドクリームなどの抗ウィルス剤の患部への塗布の他、インターフェロンといった抗ウィルス剤による治療が行われます。

B型肝炎の治療

B型肝炎ウィルス(HBV)の体内での増殖を抑えたり駆除するための治療がなされ、IFN(注射薬)と核酸アナログ製剤(内服薬)の2剤を選択し治療がなされます。

IFN療法(注射薬)は、ペグインターフェロンα2a製剤を週1回48週間投与が保険適用となりIFN療法が奏効すればIFN投与を止めてからも、HBVは増殖せず肝炎は鎮静化しますが、効果が不十分でHBe抗原が陰性化しない状態で投与を中止するとHBVが再度増えて肝炎が再発します。

核酸アナログ製剤(内服薬)は、薬の力でHBVの増殖を抑えて肝炎を鎮静化させるための薬で服用期間中はHBVのウイルス量は低下し、肝炎は起こりませんが、薬を中止すると肝炎は再発するので一旦内服を開始してから患者さん自身の判断で核酸アナログ製剤を中止してはいけません。

C型肝炎の治療

C型肝炎ウィルス(HBV)の体内での増殖を抑えたり駆除するための治療がなされ、インターフェロンの注射やインターフェロンを使わない飲み薬だけの治療がなされます。

治療薬(抗生物質)の種類

検査等で病原体が特定されると、その病原体に有効な治療薬である抗生物質が処方されます。

病院で処方される抗生物質は主に5種類あり、ペニシリン系、セフェム系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系があります。

そして、それらの処方薬は有効成分により特徴があります。

細胞壁合成阻害薬

生物の構成要素である細胞を比較すると、細菌の細胞には細胞壁がありますが、人間の細胞には細胞壁がありません。

細胞壁とは細胞の外側と内側を隔てる膜で、細菌の形を保ち外部との環境の違いから体内を守っています。

この細胞壁の組成を薬で阻害すると、細菌は細胞壁を作ることが出来なくなり、外から細胞内に水が流入してしまい細胞が膨張、破裂することで細菌は死滅します。

人を構成する細胞にはこの細胞壁が存在しないので、細菌にのみ有毒性を発揮するので薬として機能します。

人類初の抗生物質であるペニシリンは、細胞壁合成阻害薬に分類され、病原菌の細胞壁を破壊し細菌を殺菌します。

該当する薬の種類
ペニシリン系、セフェム系

細胞膜機能阻害薬

細胞壁の内側には、細胞膜があり細胞膜は細胞内の構成要素が外へ流出しない働きをしています。

細胞膜へ作用し膜透過性を高め、生存に必要な要素が外へ流出し細菌は死滅します。

細胞膜機能阻害薬は細胞膜から外へ流出させる機能があり、病原体を死滅させます。

該当する薬の種類
ポリミキシンB

タンパク質合成阻害薬

細菌は細胞分裂のためにタンパク質を必要としますが、そのタンパク質を新たに生成する器官がリボゾームです。

この増殖に必要なリボゾームの働きが抑えられるとタンパク質を組成できずに細胞分裂し増殖することが出来なくなります。

タンパク質合成阻害薬は、このようにリボゾームに働きかけることで細菌の増殖を抑えます。

リボゾームは人間の細胞にも存在しますが、この薬は細菌のリボゾームにしか作用しないので人間の細胞には影響を与えません。

該当する薬の種類
マクロライド系、テトラサイクリン系、アミノグリコシド系

核酸合成阻害薬

細胞は分裂する時にDNAやRNAなど核酸から細胞の設計図を引き継ぎます。

細胞分裂に必要なたんぱく質の組成内容もこの核酸の情報をもとに組成するので、核酸の合成が抑制されるとタンパク質の組成が妨げられ分裂が出来なくなります。

核酸合成阻害薬はこのように核酸(DNAやRNA)の働きを阻害することで細菌の増殖を抑える働きをします。

該当する薬の種類
ニューキノロン系
抗生物質の種類商品名淋菌へ有効か?梅毒へ有効か?クラミジアへ有効か?
ペニシリン系ペニシリンG有効有効
サワシリン有効
ゾシン
セフェム系ケフレックス有効
フロモックス有効
メイアクト
セフゾン有効
マキシビーム
マクロライド系クラリス、クラリシッド有効
ルリッド
ジスロマック有効有効
テトラサイクリン系ミノマイシン有効有効有効
ビブラマイシン有効有効
ニューキノロン系ウィントマイロン有効
タリビッド有効有効
オゼックス有効
クラビット有効有効
ジェニナック有効